母の日とは
母の日の発祥・由来
アメリカのアンナ・ジャービスさんという平和活動家の方が、彼女の母親の追悼式で白のカーネーションを捧げたのがきっかけだといわれています。
生前の方には赤色のカーネーションを贈ることになったのも、アンナ・ジャービスさんからの提案だったとされており、彼女がいなければ母の日は全く別のイベントになっていたかもしれません。
ちなみに赤のカーネーションは『十字架に架けられたキリストの赤い血』『キリストの復活』を象徴しているといわれています。
母の日ってそもそもいつ?
これ花屋でも母の日に携わらない方々は、いつだっけ?ってなります(笑)
毎年5月の第2日曜日
他のイベントだと、日付で決まっているイベントが多いですが、母の日は曜日固定です。
ちなみに今年は5月14日です!
2023年 → 5月14日
2024年 → 5月12日
2025年 → 5月11日
2026年 → 5月10日 …
第2日曜日となっているので年によって多いと1週間くらいずれることがあります。
カーネーション
カーネーションの花言葉
カーネーションは色によって違う花言葉をもつ花の一つです。
『カーネーション』自体は『無垢で深い愛』
『赤』は『母への愛』
『白』は『尊敬』
『ピンク』は『感謝』
『黄』は『軽蔑』
青のカーネーション
本来、カーネーションは青色の色素を持っていないので、青のカーネーションは存在していませんでした。
なので『染め』といわれる方法で、青くしているものが世に出回っておりました。ちなみにこの『染め』をしたお花はカーネーションに限らず色々あり、現在でも行っています。
しかし、1990年代に日本の企業とオーストラリアの企業が共同研究により、青い色素を持つカーネーションの開発に成功しました。
『moondust(ムーンダスト)』と名付けられたこのカーネーションですが、『月のようにやわらかい包容力のある花に』との思いを込めて名付けられたようです。
また、幸せの青い鳥を探すように、長い年月をかけて開発を続けたことからブランドコンセプトに『幸せを願う青い花』とされています。
花言葉は『永遠の幸福』となっており、成功したときの研究していた方々の喜びが大きかったことを物語っているように感じます。
でも、、正直な話、、申し訳ないですが、、青くはありません。。。
『SANTORY FLOWER』っていうとても大きな企業(皆様ご存知の飲料会社サントリーの関連会社です)が発売しているので、こんなこと言ったら社会的に抹消されてしまうかもしれませんが、青くはありません(大事なことなので2回目)
気になる方は下記リンクからご確認ください。
青くはないけど、きれいなカーネーションであることには間違いありません。お値段高いけど。。。似た色あるけど。。。
儲からない
儲からない原因
そして本題、母の日が儲からない話。
これの原因は複合的な話になってしまいますが、大きく分けると下記の2つです。
- 商品原価の高騰
- 消費者のお財布事情
商品原価の高騰
原油高
こちらのグラフはENEOSのIR資料室から引用させていただいたグラフです。
ちょっと見ずらいのですが、たった2年の間に原油価格の相場が約2倍となっております。
原油が上がれば、配送料金が上がります。これが北海道では特につらい!
日本の商品はいったん東京、大阪に集まり、そこから各地方に分配されるのが一般的な物流です。
実は北海道で生産したお花も、生産者によっては最初に東京に出荷して、そこから転送して北海道に集荷するという流れにしていることも多いです。
北海道の作っているのに、北海道の市場に直接出荷するのではなく、東京に出荷するのです。そして東京に上場されたお花を、北海道の市場が買って北海道に持ってくるということを、実際にしています。
これは北海道の市場よりも東京の市場に出荷したほうが、高い値段で買ってくれるお花屋さんが多く、生産者さんの利益が多くなるからです。
でも、確実に1往復分、時間も労力も、もちろん移動にかかるコストも多分に消費しています。原油高になればなるだけ、これがつらい。。。
また、配送コストだけでなく、ハウスで生産している商品については原油を使用して温度調整しているところもありますので、生産コストも上がってしまいます。
コロナの影響
またここで追い打ちをかけるのが、コロナウィルスです。
生産者は外国人研修生や労働者に協力してもらいながら、農産物を作っている方が多いです。
この研修生さんたちがコロナの関係で帰国せざるを得ない状況になってしまい、人員不足により収穫できる量が減ってしまいました。収量が落ちたわけですから、需要に対しての供給量が落ちれば相場が高くなるということになります。
同じことが海外の農園にも起こっております。むしろ海外の方が大規模農園で、収量も多いのでダメージは大きい状態です。昔は質のいいものを作っていた産地が、人手不足により生産過程のメンテナンスが行き届かなくなり、質までも落ちてしまったというのも現実に起こっております。
コンテナ不足
さらに世界の物流業界では『コンテナ不足』が深刻化しております。コンテナは使いまわしながら世界の物流を支えているのですが、出入国制限とこれも人手不足により、一部地域に滞留してしまい流れが悪くなってしまいました。一度流れが悪くなると、交通渋滞のようになかなか動きにくくなってしまいます。今は中国にあるようなのですが、近くの日本に出すよりも、アメリカに流したほうが儲かるとのことで優先的にアメリカに出荷してしまっているようです。
こうなると日本がコンテナを使用するためには今までよりも高いお金を出すしか方法がありません。
コンテナ不足で流通量減になり、商品不足に陥っているので、需要と供給の関係で相場が上がってしまうので、改善するためにコンテナを使用したいがコンテナ使用料が値上がりするので、結局相場が上がるということになりそうなのが現状です。
これにより輸入で入ってきていたお花の量が少なくなるので輸入の花の値段も上がり、国産の花の取り合いもおき国産の花も値段が上がるというスパイラルです。
つまり、生産段階でも配送段階でもコストUPしてしまっているので、高くなる要素しかないということになります。
消費者のお財布事情
こちらが厚生労働省から引用させていただいたグラフです。約20年前と比較して年間給与が明らかに目減りしているのがわかります。
いわゆるバブル経済のころから、平成のリーマンショック時代を経て、若干回復基調ではあるもののまだまだ30年前の給与水準以下だということです。
生活必需品とは言えないお花は、節約対象に優先的に入ります。それはギフト商品でも同じです。今まで使えた予算と同じわけにはいかないのが実情です。
値上げできません
原価が上がったからといって、値段を上げても、お客さんが購入できない金額になってしまうと手にすら取ってもらえなくなってしまう為、お花の業界は値上げ戦略を打ち出しにくい状況でした。
小麦が値上げして、お菓子も値上げして、安いものの代名詞の牛丼が値上げしても、お花は値上げしにくいのです。なぜなら食べ物のような必需品ではなく、嗜好品だからです。それは仏壇などにお供えするいわゆる『お供え花』も例外ではありません。残念ながら高くなれば簡単に代替のものに切り替えられてしまう現状があります。
結局、利幅を下げるか、店をたたむ選択をするお花屋さんが多くなってきている現状です。
結論、母の日だけでなくお花屋さんという業種自体が儲かりにくい仕組みになっているのです。
でも、やらないという選択肢はない
儲からないから続けられないという現実的な話もあります。
でも僕にとってこの仕事に携わらないという選択肢は今のところありません。
だって、気持ちを形にして、誰かに届けるっていう素晴らしい事のお手伝いができる仕事ってなかなかないと思うからです。
リアルなこと考えるならお花屋さんはできません。
時間は不規則だし、休みは取りにくいし、薄給だし、いい事少ないと思います。
やりがいだけが取り柄の職種です。やりがい搾取だと言われてしまえばその通りの職種です。
でも、そんなこと気にならないくらい、はまったら楽しいお仕事です。そして何よりもネガティブは工夫すればどうにでもなることが多いですからね。
とはいえ、なかなか人気のない業界であるのは間違いありませんので、まずは花屋が薄給という常識を変えて、働きやすいイメージを少しずつ作っていきたいと考えております!
母の日は是非!
もし少しでもこんなやつを応援してもいいかなって思っていただける方は是非まずは母の日の商品を当店の商品からお選びいただけると幸いです。
2024年問題(物流の働き改革における物流コスト増大の可能性)を来年に控えたこのタイミングで値上げに踏み切る花屋が多い中、送料込み価格でご提案させていただいております!
是非ご利用くださいませ!
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