人気が高く、多くの種類があり、お花屋さんでも通年見かけることが多い”アルストロメリア”ですが、今回はそんなアルストロメリアを深堀していきたいと思います。
アルストロメリア(概要)
アルストロメリアは、南米原産の美しい花で、別名リリーオブザインカとも呼ばれています。
- 特徴:アルストロメリアは、多くの種類が存在し、花の形や色、大きさなどが異なります。一般的には、長い茎に複数の花をつけ、鮮やかな色合いが特徴です。花びらが模様やストライプ模様を持つ品種もあります。
- 育て方:アルストロメリアは日当たりの良い場所を好みます。適度な水やりと肥料を与えることで、より美しい花を楽しむことができます。また、切り花としても人気があり、花瓶に活けると美しいアレンジメントが楽しめます。
- 花言葉:アルストロメリアの花言葉は「友情」「幸福」「豊かさ」などがあります。その美しい花姿から、贈り物やイベントの装飾としても人気があります。
- 繁殖:アルストロメリアは球根を使って繁殖することが一般的です。球根を植え付けることで、新しい芽が出て成長し、美しい花を咲かせることができます。
- 花期:アルストロメリアは春から夏にかけて花を咲かせることが多いですが、一部の品種は秋にも花を楽しむことができます。
生産量
令和4年(2022年)現在で全国の生産量は56.8百万本となっており、その中でも特に長野県が全体の1/3以上を生産している産地となっています。ランキングの上位5都道府県は以下の通りです。()内前半は生産本数、後半はシェアです。
- 長野県 (21.4百万本 37.7%)
- 愛知県 (12.0百万本 21.1%)
- 山形県 (5.83百万本 10.3%)
- 北海道 (5.74百万本 10.1%)
- 大分県 (2.53百万本 4.4%)
花言葉
アルストロメリアは友情や幸福を象徴する花とされており、花言葉もそれに倣ったものが多くなっています。
1. 友情
2. 情熱
3. 幸福
4. 誠実
5. 純粋
6. 希望
7. 愛情
8. 調和
9. 素朴
10. 謙虚
アルストロメリアの育て方
環境
日当たりの良い場所:アルストロメリアは日光を好むため、直射日光が当たる場所が最適です。南向きの窓辺やベランダなどが適しています。
風通しの良い場所
アルストロメリアは風通しの良い環境を好みます。密閉された部屋よりも、風が通り抜ける場所が適しています。
温度が安定した場所
アルストロメリアは15〜25度の温度が適しています。急激な温度変化や寒暖差が大きい場所は避けてください。
湿度が適切な場所
アルストロメリアは湿度が高すぎると病気にかかりやすいため、適度な湿度を保つことが重要です。ちなみにアルストロメリアは比較的乾燥に強い植物ですが、湿度40〜60%程度が理想的です
土壌
アルストロメリアは、水はけの良い土壌が適しています。以下のような特性を持つ土壌が適しています:
軽くて排水性が良い
アルストロメリアは根腐れを防ぐために、水はけの良い土壌を好みます。軽くて排水性が良い土壌を選ぶと良いでしょう。
pHが中性からややアルカリ性
アルストロメリアは中性からややアルカリ性の土壌を好みます。pHが6.0から7.0程度が適しています。
有機質が豊富
有機質が豊富な土壌は、アルストロメリアの根の成長を促し、栄養を十分に吸収させることができます。
これらのポイントを考慮して、水はけの良い軽い土壌で、中性からややアルカリ性で、有機質が豊富な土壌を選んでアルストロメリアを植えると良いでしょう。
水やり
土が乾いたら水やり
アルストロメリアは土が乾いたら水やりをするようにしましょう。指を土の表面に差し込んで、湿り気を感じない場合に水やりを行います。
根元からたっぷりと水を与える
水やりの際には、株元からたっぷりと水を与えてください。水を与える際には、土がしっかりと水を吸収するようにすると良いでしょう。
過湿気を避ける
アルストロメリアは過湿気を嫌いますので、水をたくさん与えすぎないように注意してください。水はけの良い土壌を使用し、水はりすぎに注意することが大切です。
葉に水をかけない
アルストロメリアの葉に水をかけると、病気やカビのリスクが高まることがあります。水やりは根元から行い、葉には水をかけないようにしましょう。
肥料
NPKバランスが均等な液体肥料や、有機質が豊富な固形肥料がおすすめです。
液体肥料
液体肥料としては、10-10-10や20-20-20のように窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の割合が均等に含まれているものが適しています。
固形肥料
有機質が豊富で窒素、リン酸、カリウムだけでなく微量元素も含まれているものが良いでしょう。また、有機質肥料は土壌を改良し、根の成長を促進する効果があります。適切な肥料を選んで、成長期には月に1回程度、希釈して与えると良いでしょう。
病害虫
アルストロメリアを育てる際に注意する主な病害虫には、以下のものがあります。
- アブラムシ: 葉や花の裏側に集まり、吸汁して栄養を奪うことで植物を弱らせます。アブラムシは葉や花を黄色く変色させることがあります。
- カイガラムシ: 茎や葉の表面に付着し、吸汁して植物を弱らせます。カイガラムシの被害は茎や葉が黒ずんだり、ねじれたりすることがあります。
- ウンカ: 葉や茎に穴を開けて食害し、植物を傷つけます。ウンカの被害は葉が穴だらけになることがあります。
- キバエ: 葉や花に産卵し、幼虫が吸汁して植物を弱らせます。キバエの被害は葉や花がしおれたり、変形したりすることがあります。
病害虫対策
- 定期的な観察: アルストロメリアの葉や茎、花を定期的に観察し、異常が見られた場合は早めに対処することが重要です。病害虫の早期発見により被害を最小限に抑えることができます。
- 天敵の利用: 天敵昆虫や捕食者を利用して、病害虫を天敵に食べさせることで天敵の生態系を活用する方法があります。例えば、ハナバチやハムシなどがアブラムシを捕食することが知られています。
- 天然の殺虫剤: 天然の殺虫剤や殺虫石鹸を使用して、病害虫を駆除する方法もあります。天然の殺虫剤は環境にやさしいだけでなく、有害な化学物質を最小限に抑えることができます。
- 予防措置: アルストロメリアを健康に育てることで、病害虫の被害を予防することができます。適切な肥料や水やり、日光の確保など、植物の健康管理に注意を払うことが重要です。
これらの方法を組み合わせて、アルストロメリアの病害虫対策を行うことで、健康な植物を育てることができます。定期的なケアと注意深い観察を行い、病害虫に対する効果的な対策を実施しましょう。
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